ここでは、個人所得の課税ルールについて説明します。
【レジデンスルール(居住地判定ルール)】
税務上の居住国で課税されるという考えです。
タイの場合、暦年でタイに180日以上滞在した場合、税務上のタイ居住者となります。
【ソースルール(源泉地判定ルール)】
役務対価である給与や報酬がどこで生まれているか(どこの会社の利益のために働いているか、どこの国の労働の対価か)という判断で課税をする考えです。
原則、タイはソースルールを基準とする考えを取っています。
以下、タイで働いていて日本支給/タイ支給のタイ国内源泉所得を受け取っている駐在員の場合をケーススタディで考えます。
① タイに1-5月の間に赴任された場合(暦年でタイ滞在期間が180日以上)
→ 税法上のタイ居住者となります。
A. 日本で源泉税を支払っている場合
→ 日本国内源泉給与はタイでは課税対象外となるため、タイでの確定申告の際は、日本源泉所得分を除外して申告する必要があります。
B. 日本で源泉税を支払っていない場合
→ この場合、日本で源泉税を引かれていないということは、日本源泉所得と判断されず、タイ源泉所得と判断できます。そのため、タイでの確定申告の際、日本支給給与とタイ支給給与を全額合算して申告する必要があります。
C. 日本で源泉税を支払った所得(国外源泉所得)をタイに持ち込んだ場合
→ タイでは持ち込み課税所得が始まったため、国外源泉所得であっても、タイに持ち込んだ場合はタイで課税されます。ただし、2024年以降に発生した所得のみが対象となり、2023年以前に発生した所得は課税対象外です。
② タイに6-12月の間に赴任された場合(暦年でタイ滞在期間が180日未満)
→ 税法上タイの非居住者となります。
A. 日本で源泉税を支払っている場合
→ 日本源泉給与はタイでは課税対象外となるため、タイでの確定申告の際は、日本源泉所得分を除外して申告する必要があります。
B. 日本で源泉税を支払っていない場合
→ この場合、日本で源泉税を引かれていないということは、日本源泉所得と判断されず、タイ源泉所得と判断できます。そのため、タイでの確定申告の際、日本支給給与とタイ支給給与を全額合算して申告する必要があると判断されます。
最終的に、日本・タイいずれにおいても課税されていない所得がないよう、納税漏れにご注意ください。
タイにおける所得範囲については歳入法典第40条に記載されています。
https://www.rd.go.th/english/37749.html#section40
タイの税務上居住者の条件は歳入法典第41条に記載されています。
