費用、損金とは?損金不算入経費削減で節税効果

「赤字なのに法人税の支払いが発生した!」

「繰越欠損金が実際に使った額より異常に少ない!」

「損益計算書に「損金不算入経費」という日本では目にしない勘定科目がある!」

というご相談をお受けすることがあります。日本でも損金不算入という概念はありますが、タイのように月次の会計処理において細かく計上を分けるケースは少なく、決算時に法人税申告書上で調整することが一般的です。

 

しかしタイの会計処理では損金不算入費用(Non Deductible Expense、Add Back Expense等)という勘定科目を損益計算書上設けて損金不算入経費を仕訳の時点で計上することが実務慣行となっています。これは法人税計算の際に経費を損金算入として扱うための条件が日本に比べ厳しいタイの税務事情によるものです。法人税の申告書作成の際に調整を忘れることが無いので合理的ではあるものの、不透明な内容はとりあえず何でも損金不算入処理にしてしまう傾向にある経理スタッフの方も多いです。

 

適切に書類の用意をすれば損金算入経費となるケースもあるため、きちんと内容を精査することが重要です。損金不算入経費が増加すると図1のように払う必要の無い法人税が発生することになります。逆に損金不算入経費を減らすことで余分に払っている法人税の節税効果につながります。

 

 

具体的に損金算入できない内容については図2で記したようにタイの歳入法典上定められています。

 


図2 【日系企業の会計処理上一般的に発生する損金不算入経費例】

  • 払込資本金の0.3%か総収入の0.3%のいずれか大きい額を超える交際費(上限1千万THB)
  • Cash Salesなど簡易領収書で支払先が特定できない支出
  • 貸倒引当金や退職給付引当金など見積もり計上された費用
  • タイ国内の事業目的遂行のため以外に支払われた費用
  • 市場価格を上回る高額購入、または下回低廉売却
  • 36,000THB/月を超える乗用車のリース料
  • 100万THBを超える乗用車の減価償却費
  • 貸倒損失(損金算入には条件有り)
  • 他の会計期間に計上すべき経費(期ずれ)

 

実務上は領収書の不備によって損金不算入となっているケースが多いので、損金不算入経費の内容や理由を経理スタッフに確認し簡単な対策を行なうことで法人税の節税効果につながることが多くあります。